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2021年11月22日

病気に騙される




病気に騙されるのは当方に注意力の低下やや知識不足があればその確率は上がります。また患者さんの表現が紛らわしい場合や病気の発現が通常から外れた場合にも起こります。 注意力の低下を防ぐ方法は先ずどういう状況になった時に起き易いかを考えてみる必要があります。患者さんがある時間に集中してしまうと落ち着いて診察することが難しくなります。集中を防ぐには予約制にするのが良いのですが医科では病気の程度や性質(たとえば認知症の患者さんには分かり易くゆっくり話す必要が有る)で診察時間に幅ができてしまいます。完全な予約制は実情に合わないのでファジーに予約ができるファジー予約システムをつくって運営をしています。知識不足に関しては講演会や学会になるべく出席して知識の陳腐化を防ぐようにしています。最近のWeb講演会や学会は有難い取り組みだと思います。患者さんの紛らわしい表現に騙されないようにすることは難問です。やはり可能性を完全に排除せず、思考を割り切って単純に進めないという努力がいると思います。常に振り返り、後で出てきた事実を組み入れ何度も考える訓練が大事です。新たな状況になった場合は基本から再出発することも良い方法です。

投稿者:KUSUat 00:53| 日記