2023年01月25日
頭痛診療の進歩
頭痛診療の進歩 医師会雑誌特集を参考に 頭痛には放置すると危ないものとそうでないものがあり危ないものは二次性頭痛に分類される。クモ膜下出血、脳出血、動脈解離、血管炎、脳腫瘍、慢性硬膜下血腫、可逆性脳血管攣縮症候群やウイルス細菌感染は診断し早期に適正な治療を行わなければならない。副鼻腔炎や急性緑内障でも頭痛を生ずる。アルコールによるものや鎮痛剤の乱用によるものもある。低髄圧症候群は診断が難しいが起立時の頭痛が特徴である。低髄圧と髄液の漏出が確認出来れば診断がつくが確認出来ない時は治療に難渋することになる。一方、一次性頭痛は片頭痛が最も多い。最近新たな薬剤が出てきてコントロール困難な場合でも対応が可能になってきた。三叉神経血管説によるCGRPに対する抗体を月に一回皮下注射することで発作を抑えることができ画期的といってよいと思われる。緊張型頭痛は片頭痛と紛らわしいこともあり合併していることもある。判断がつかず片頭痛、緊張型頭痛の両者に効果のあるアミトリプチリンを使用しながら経過を見る場合も経験している。群発性頭痛は酸素吸入で発作が治まれば診断がつくが片頭痛と鑑別しにくい場合もある。発作性片側頭痛や持続性片側頭痛はインドメタシン(現在はプロドラック)が著明な効果を示すことで診断できる。
投稿者:KUSUat 13:52| お知らせ