2023年02月19日
ペマフィブラートについて
トリグリセライド管理(腎機能低下やスタチン併用)りんくう総合医療センター山下静也先生 トリグリセライド(TG)を下げる薬剤はこれまでスタチン併用は原則禁忌、腎機能低下例では使用が制限されていました。今回新しく出てきたペマフィブラート(パルモデイア)は主に肝臓で代謝され腎機能に殆んど影響しません。スタチンとの相互作用がなく併用が可能です。食後高脂血症・HDL機能を改善します。肝機能はむしろ改善し、またインスリン抵抗性、糖代謝を改善します。ペマフィブラートはこれまでのフィブラート系とは異なります。CKDでは高TG血症、低HDL-C血症粥状動脈硬化を進行させるため適切な治療が必要となります。高TG血症でレムナント高値、small dense LDL高値、HDL-C低値が動脈硬化を惹起します。カイロミクロンは関与せずVLDL高値は僅か関与します。高TG血症の治療は生活改善です。カロリー制限、有酸素運動、アルコール制限、菓子、果物、穀類、糖含有飲料、飽和脂肪酸の多い食べ物をへらす。 魚の摂取を増やす等です。薬剤ではフィブラート系薬剤、ペマフィブラート、ニコチン酸誘導体、EPA,EPA/DHA等があります。中性脂肪の上昇で冠動脈疾患やCKDのリスクは高まります。
投稿者:KUSUat 20:00| 日記