2023年06月02日
神経学会 シンポジウム遠隔医療
遠隔医療(telemedecine)が作る未来 医療機関から遠隔であるため適切な診断治療に至らない場合、それに対処すべく遠隔医療が望まれます。たとえばTPA療法は診断治療に際して時間的制限があります。この時、遠隔の専門医と画像、データを共有し診断し治療を行うことができます。たとえば神経学的検査はどうしても現場でなければ出来ない項目がありますが専門医の指示により代行できるtelepresenter(海外では養成コースのある国もある)が育成できれば遠隔医療の信頼性を上げることが出来ます。また画像、動画の共有においてAIを応用することで時間短縮、精度向上を図ることができると考えています。パーキンソン病などで遠くから通院の場合、いろいろな制約があり頻繁に受診が出来ないことがあります。この場合ヴァーチャルリアリティ技術を利用して遠隔での診察を試行しましたが診療精度の低下は確認されませんでした。実際の通院と遠隔医療を組み合わせることで患者さんの負担を軽減できると思われます。画像の利用としては表情、音声は認知機能やパーキンソン病の病状と関連することが分かってきました。AIを利用してアルツハイマー病、パーキンソン病の評価にも使えると思います。眼科領域では広範囲眼底カメラでとらえた画像をAIに学習させ眼底病変の診断に使うことが出来ます。遠隔地から画像を送ってAIに解読させることが出来るのです。データを重ねて精度の向上が図られています。また医療ではありませんが病院に受診する前にアバターを使ってモニター上で病院内を見ておいて実際の診療の際スムーズに動くことが出来ます。
投稿者:KUSUat 17:23| お知らせ