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2015年4月1日

生涯教育講演 認知症の診断




認知症の病型診断 鳥取大学医学部保健学科教授 浦上克哉先生 
現在65歳以上の15%が認知症であり、ありふれた疾患となっている。
最も多いのがアルツハイマー型認知症(A)、ついで血管性認知症(V)、レビー小体型認知症(L)、前頭側頭型認知症(FT)と続く。
Aは時期不明確で物忘れで発症してゆっくり悪くなる。運動障害はなく、脳血流は側頭葉、頭頂葉で低下する。
Vは意欲低下、感情失禁が特徴で運動障害を伴い幅広歩行となる。前頭葉血流の低下が有る。CTで小梗塞や脳室周囲低吸収を認める。
Lは幻覚妄想、パーキンソン症状、症状の日内変動が特徴で後頭葉の血流低下、萎縮をみる。
FTは時刻表的生活、立ち去り行動、決まったイスに座ったり、同じコースを歩いたりする。道に迷うことは少ない。前頭、側頭の血流低下をみる。若年性認知症として出ることがある。

投稿者:KUSUat 23:47 | 日記

振るえの話 (1)




体の振るえは医学用語では振戦と表現される。
振戦はめずらしいものではない。我々は緊張したり、恐怖に襲われたり、体温が下がったりすると自然と体が振るえることを経験で知っている。
これらは何か必要があって生じているのではないかと考えると、たとえば、寒くて振るえるのは細かな筋肉運動で熱を産生して、体温の低下を防いでいるのかもしれない。恐怖や緊張で振るえるのは筋肉をたとえば自動車でいえばエンジンをアイドリングしているような状態に保って、急激な活動に備えているのかもしれない。以上の振戦は条件が変われば消失し、特別な不都合を生じたり残したりはしないので生理的振戦といわれる。
振戦は一定のリズムをもって反復する運動である。
医学的に問題となる振戦は病的振戦といわれ、その現れ方の特徴より静止時振戦、姿勢性振戦、動作時振戦に分けられる。
静止時振戦は筋肉が収縮していない時にその筋肉に起きる振戦でパーキンソン病やパーキンソン症候群でみられる。姿勢性振戦は動かないけれど筋肉が緊張している状態(姿勢保持)で起きる振戦である。本態性振戦などが姿勢性振戦に含まれる。動作時振戦は運動中に見られる振戦で企図振戦ともいわれる。

投稿者:KUSUat 00:09 | 日記

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